まぁまぁなテレビッ子な私。
昨日は、楽しみにしていた『ミュージカル「FELA!」』が
BSプレミアムで放送されるので、
夜、仕事の打ち合わせを終えて、サッサと帰宅しました。
これは、
実在したナイジェリアのミュージシャンであり、黒人解放運動家の
フェラ・アニクラポ・クティの生き様をミュージカル仕立てにしたもの。
トニー賞(※)にノミネートされ、現地で話題となったそうです。
※ブロードウェイで開演されたミュージカルに送られる権威ある賞。映画で言うアカデミー賞
フェラ・クティは、「アフロ・ビート」と呼ばれる、
ヨルバ・ナイジェリア発のアフリカンミュージックの始祖とされている人物。
歌詞には、政府を叩く政治的メッセージが色濃く反映されたものがほとんどで、
彼自身、音楽を通じて、国の腐敗を訴えかけていました。
音楽が選挙演説のようなもので、真剣度がハンパないのです。
「この国は、どうかしてるぜ!」的なことを切に訴え続けた結果、
彼はぬれぎぬでGo to Jail!!となってしまいます。
釈放後、ついに彼自身がナイジェリア国内に自身の独立国家・カラクタ共和国を作り上げ、
そこで共感者たちと共同生活をし始めるのです。
しかし、国はブチ切れて、何度もそのカラクタを崩壊させようと襲撃。
フェラの母は、その襲撃で受けた傷がもととなり死去。。。
その後も、彼自身、揉め事満載の人生で、1997年にエイズで死去します。
「フェラ・クティの楽曲が好きだから」という安直な理由で観ていたら、
けっこう胸にグッと来るものがありました。
役者もフェラ本人が憑依したかのような熱演っぷりで、
わざわざナイジェリアに行って、役柄を研究したそうです(歌声、しゃべり口調、仕草など)。
ミュージカルで、人様が演じているというものの、
革命家の驚異的なカリスマ性をというのを久々に見せられました。