ネタばれありまくりというか、映画のオチ付き日記なので、
後日観たいって人は、スルーしてください。
あんまこの映画を劇場で観たいって人は、
少ないと思いますが。。。
この初夏から盛夏にかけて、
「インセプション」、
「借り暮らしのアイエッティ」、
「踊る大捜査線3」など、
いろんな映画が封切されています。
なかでも、私のイチ押しは「プレデターズ」。
シュワ州知事が本作のシリーズ第一作目の主役を飾った、
サイバイバルアクション映画です。
そもそも「プレデター」は、
ざっくりで言うと、宇宙の狩猟民族(クリーチャー)が
スタイリッシュに獲物を狩るという内容。
ジブリのアリエッティとはずいぶん角度が違いますが、
プレデターもある意味「狩り暮らし」です。
銃火器、火薬、炎の量がたっぷりで、
トマト色の血液もまぁまぁと出ます。
この夏、非デート映画の最右翼で、
この手の映画が好きというと、
たいていバカにされるか、
怪訝な顔をされます(それはそれでイラッとする)。
本作は
シリーズの一応3作目にあたるようで(エイリアンVSプレデターは別物)、
テキサス生まれのおたんちん(褒め言葉)、ロバート・ロドリゲスが、
製作総指揮となりました。
ロバート・ロドリゲスと言えば、
低予算映画「エル・マリアッチ」を当てて一気に有名になり、
その後、マリアッチはシリーズ化。
(脳みそ)タランティーノ監督と組んで、
名作「フロム・ダスク・ティル・ドーン」も製作。
あと、「スパイキッズ」も。
自身の制作会社の名前が「トラブルメーカースタジオ」という
バカ丸出しっぷりもステキです。
つまり、ちょっとアレな人。
そんな人が「プレデター」の製作総指揮ってことで、
これは、神のいたずらというか、
もはや悪魔合体に等しきキケンなコラボレーションでしょう。
ストーリーは、
主人公の傭兵がいきなり拉致されて(拉致時の記憶は主人公にはない)、
ワケもわからない惑星のジャングルに連れてこられる。
というか、いきなり空から降ってくる。
そんな人があと何人も、空から降ってきます。
で、とりあえず、ワケもわからず、ジャングルをみんなで行軍。
次第に、自分たちがジャングルの中で
狩られる獲物の立場に立っていると気付き、
脱出を思案しながら、プレデターとやり合うという感じです。
主人公以外の人は、
どっかの軍人、
工作員、
メキシコの殺し屋、
犯罪者(囚人)、
お医者さん、
そして、ヤクザッ!!!
など。
ひとクセもふたクセもあり過ぎなメンツの中で、
日本代表がヤクザ!!!しかも、スーツ!
これだけで十分噴き出し笑い。
でも、このヤクザを演じる役者は、
海外で頑張っている日本人と台湾人のハーフアクターらしいです。
確かヤフーニュースかなんかでもピックアップされてました。
さて、本作の見どころは、
拉致られた地球人たちが、
見知らぬ惑星にて試練を超えてサバイブして、
母なる地球に戻るかですが、
やはり「プレデター」ですから、
スタリッシュで洗練された殺戮テクニックを拝みたいものです。
しかしながら、今回は、あまりスタリッシュな殺戮は拝めませんでした。
ショルダーキャノン砲をぶっ放す、実に大味な狩り。
期待の刃を使ったスマートな狩りがあまりない。
一応、13金のジェイソン君がナタでスッパーン!みたいな
首チョンパシーンもありました。
途中、ワナで仕掛けた槍数本が軍人を射抜くというシーンもありましたが、
いまひとつスタイリッシュ度としては高得点に及ばず。。。
思ったんですが、ロバート・ロドリゲスは、
1作目の「エル・マリアッチ」を当てて儲かった金を
シリーズ2作目の「デスペラード」では
ほとんど火薬に注ぎ込んだという、ナチュラル・ボーン火薬フェチ。
そのせいか、今回の「プレデターズ」は、
地球人側の銃乱射&炎が燃え盛るシーンが多かったと思います。
火薬よりも殺戮シーンに力を入れてほしかったな。
さてさて、今回はプレデターたちの数が少なかったのも残念でした。
一応、複数体でてきたのですが、
彼らは3人1組で狩りを行うという決まり事があるようで、
出てきたのはその1部隊と、
あとはその部隊に対立するプレデターの種族が1体程度。
「ズ」ってタイトルについてるんだから、
ジェームズ・キャメロン産の「ALIENS(邦題エイリアン2)」くらい
ウジャジウジャ出してほしかったかな。
↑3人1組で狩りにお出かけ!
そして、もっとも残念なのは期待の新型兵器がない。。。
ちょっと風貌の異なる新種プレデターが出てきたのは好感触でしたがね。
あと、プレデターたちの猟犬(アニマルプラネットで特集されるような
キュートなものでは決してない)も登場。
猟犬というか、猟獣でしたが。
↑今回のプレデターと猟犬
そして、サプライズというか、ゲスト出演で
ローレンス・フィッシュバーンが出てました。
彼は「マトリックス」シリーズでモーフィアスを演じた人。
何やら物語のキーを握っている感じで登場し、ワクワクしていたが。。。
結果的に10年もその惑星で単独で暮らしていたから、
メンタルに異常をきたし、見えないお友達とおしゃべりできるという
ヘンな役。
そして、昔ながらの中華そばくらいのあっさりな感じで、殺されます。
ま、ゲスト出演というのはこんなもんなんでしょうか?
彼、この仕事がきた時どう思ったんでしょうかね?
あと、特筆のポイントは、やはりヤクザでしょう。
劇中、とある過程でヤクザが日本刀を手にし、
物語がけっこう進んだところで、
プレデターとサシのチャンバラが行われます。
このシーン、完全に日本映画からインスパイアされているのは、
誰が見ても明白。
JAPANESE ONE ON ONE aka タイマン!
上半身裸のヤクザは、もちろん美麗な入れ墨ボディ!
はたして、ポン刀一本で、殺戮のエリートに敵うのでしょうか?
敵っちゃいました。
結果、相打ちですが。
このヤクザ、初登場シーンからまったくセリフなしで、
やっと口を開いたと思ったら、ソッコーお亡くなりに。。。
ロドリゲスの盟友、タランティーノも
「キル・ビル」でチャンバラを描きましたが、
それよりはずいぶんと上品でした。
てか、わざわざポン刀に立ち向かわずに、
例のキャノン砲をぶちかませば、相打ちにならずに済んだだろうに。。。
戦いの礼儀をわかっているプレデターは、
知的能力が高いのか低いのかわかりません。
あと、帰宅してから、ふと気付いたのですが、
これまでの「プレデター」は、
ハイテク武器と圧倒的身体能力が地球人を凌駕し、
その強さを知らしめる絶対的存在でした。
が、今回、全滅。。。
いろんな意味で不甲斐ない感じでした。
えーっと、
結局、8、9人いた地球人グループは
クライマックスでは3人にまで減ります。
まさかのお医者さんが生き残っているのには、びっくり。
そこで、一波乱あり。
ま、プレデターよりも人間の方が恐いんだよ、みたいな感じなんですね。
そして、最終的には2人になり、
プレデターとの死闘もクリアして、
地球へ!
とはならずに終了。。。
このあと味の悪さったら、正露丸を飲んでその後にゲップした時のよう。
まぁ、とりあえず、DVDが出たらもっかい見ます。
次回作も決定しているようなので、
次こそは、スタイリッシュでオシャレな殺戮200%増でお願いしたいです。
↓ちなみに、今回の映画のプロモーションを務めた、
ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジ。
幸せそうー。
↓おまけ。プレデターはサーモグラフィーで獲物の居場所をサーチするのです。